MENU

新婚旅行中に「クーデター」。CEOを解任されたイーロン・マスクが社員に送ったメールとは?

読むのに必要な時間 約 3 分

Twitterを買収し、Xへと変えたイーロンマスク。

イーロンマスクは、電気自動車の「テスラ」や宇宙開発の「スペースX」など多くの成功を収めてきたが、その壮絶な経歴の中には成功だけでなく、多くの苦節もある。

その一つが、電子決済の「ペイパル」で起きたクーデターだ。

自身がCEOを務めるペイパルで、イーロンマスクは部下によるクーデターでCEOを解任された。

しかもなんと、新婚旅行中に…。

ペイパルは2年でナスダックに上場し、今も確固たる地位を有している決済プラットフォームだ。とんでもない成功を収めているといえる。

そんなペイパルで、なぜクーデターが起こったのか…?

ペイパルは、マスク率いる「Xドットコム」と、ピーター・ティール率いる「ペイパル」が合併した会社だ。

マスク派は「銀行業界全体を揺るがすようなソーシャルネットワークを作る」という壮大なビジョンを持っていたのに対し、ティール派は、「得意としていたイーベイ決済に集中すべきだ」と主張していた。

世界を揺るがす金融ネットワークを作りたいマスク派と、決済企業として成長したいティール派のビジョンの違いは大きなひずみとなった。

当然ティール派の中には、イーロンに不満を持つものも多くいた。その不満は次第に大きくなり…

イーロンマスクを解任しよう!


ついにティール派はイーロンマスクの解任に踏み出す。

狙ったのは新婚旅行中だ。

これは別に嫌がらせでもなんでもない。解任するには、大きな問題があったのだ。

それは、イーロンマスクのカリスマ性。株主が彼の話を聞いてしまったら、解任する気がなくなってしまう。

だから入念な準備のうえで、イーロンの新婚旅行中にクーデターを起こしたのだ。

飛行機が離陸した途端、幹部らはいっせいに株主の元へ向かった。結果的にこのクーデターは成功した。

イーロンは、自身のほぼすべての現金をつぎ込んだ会社を弁明の余地もなく追い出されたのだ。

新婚旅行先で事態を把握したイーロンは、裏切られたと思い、失望した。

幹部らは、イーロンがどんなに怒っても文句は言わないと決めていた。それだけのことをしたのだ。

しかし、意外なことにイーロンは落ち着いた対応だった。

自分を追い出した人を含めて、社員らに以下のことをメールで伝えた。

・僕は会社を大きくするより、新しいことをするのが好きだ。
・とても優秀なピーター・ティールにCEOを任せる。みんな、ピーターを全力でサポートをしてほしい。
・僕はペイパルが最大のイノベーションになると信じている。

そして2022年の夏、イーロンマスクは当時を振り返って、こう語る。

「最初はすごく腹がたちました。闇討ちさえ考えたほどです。ですが、あのままだったら、私は、いまもペイパルであくせく働いていたかもしれません」

少し黙ったあと、ふっと笑った。

「私がCEOにとどまっていたら、ペイパルはいまごろ1兆ドル企業になっていたでしょうけど。」

どれだけの人がこんなに器の大きな対応をすることができるのでしょう。

確かに、よく考えればもう解任は決まったことなのだから、怒っても仕方ないといえばそうなのですが…

イーロンマスクは、自身の感情をとても上手にコントロールしているのだと思います。

この話に限らず、色々な場面で当然湧いてくる「怒り」や「イライラ」という感情。これらをコントロールすることは、生きていくうえでとても大切です。

感情のコントロールについて、おすすめの本をピックアップしています。

ぜひ、イーロンマスクのように自分の感情を上手にコントロールできる方法を考えてみてください。

自分用にレビューやメモを残しましょう!
今読んだ要約の感想を投稿

絞り込み検索

読書管理は Booklife!

目次