【amazonのすごい人事戦略】
インフォメーション
題名 | amazonのすごい人事戦略 |
著者 | 佐藤 将之 |
出版社 | 東洋経済新報社 |
出版日 | 2022年6月24日 |
価格 | 1,760円(税込) |
世界最強企業amazonの
採用・育成・目標管理が
これ一冊でわかる!
アマゾニアンの行動・思考の規範「OLP」
採用に絶対的な権限を持つ「バーレイザー」
毎年20%成長を実現する「メトリックス文化」
週単位で軌道修正を実現する「One on One」
能力に応じて適正に配置する「9ブロック」 ・・・・・・他
社員と組織が
最高のパフォーマンスを発揮し
持続的に成長し続ける
ジェフ・ベゾスが考えた究極の仕組み!
引用:東洋経済新報社
ポイント
- 「OLP」は、アマゾンという組織や、その社員であるアマゾニアンたちの行動の根幹をなすもの。
- 会社が大きくなって、全社を束ねる精神的な約束事を作る必要に迫られて、つくられた。
- OLPは決して管理職とかマネージャーのものではなく、アマゾンのすべての社員のモノ。
サマリー
はじめに
アマゾンは創業からわずか20数年で時価総額世界一の巨大企業となり、いまやインターネット通販の代名詞ともなっている。
アマゾンがすごいのは、それだけではない。
レジのない無人店舗のAmazon Go、クラウドサービスのAWS(Amazon Web Service)。
音声アシスタントの「アレクサ」を通じて家電を操作できる住宅や、在庫切れを教えてくれるスマート冷蔵庫、家庭用ロボットの開発など、次々と新しいことを始め、常に変わり続けている。
このようなAmazonの成長を支えてきた「仕組み」に独特の人事制度がある。
日本企業の常識からすると非常識とも思える仕組みだが、じつに良く考え抜かれて見事に機能している。
本書は、その人事制度の仕組みが出来上がっていくのを、内部で体験した人間の視点から解き明かしたものである。
アマゾンの人事は何がすごいのか?
最強企業の原動力「OLP」
アマゾンの人事制度の根幹はOLP(Our Leadership Principles)と呼ばれる14項目から成るリーダーシップ理念にある。
人事制度の根幹にあるということは、アマゾンという組織や、その社員であるアマゾニアンたちの行動の根幹をなすものということだ。
つまり、世界最強企業となった今なお、毎年20%の成長を続けるアマゾンの強さの源がここにある。
アマゾンのOLP(リーダーシップ理念)
01 顧客へのこだわり
02 オーナーシップ
03 創造と単純化
04 多くの場合正しい
05 学び、そして興味を持つ
06 ベストな人材を確保し育てる
07 常に高い目標を掲げる
08 広い視野で考える
09 とにかく行動する
10 質素倹約
11 人々から信頼を得る
12 より深く考える
13 意見をもち、議論を交わし、納得したら力を注ぐ
14 結果を出す
OLPの誕生
OLPは1995年の創業当初から存在していたものではなく、会社が大きくなって、全社を束ねる精神的な約束事を作る必要に迫られて、つくられたものだ。
アマゾンが創業して、最初の10年間くらいは「皆で一生懸命頑張るぞ!」という気合でなんとかなった。
しかし、アメリカの本社だけで社員数が5,000人を超えるようになると、気合だけで動いた世界が動かなくなってきたのである。
OLPができたのは2006年頃。それ以前も行動指針は存在していて、「コアバリュー」と「コアコンピテンシー」というものがあった。
OLPは、それまであった行動指針を踏襲し、練り直し、つくられたものになる。
なぜ、OLPがつくられたかというと、アマゾンが世界的に急激に成長するに従い、より明確な行動規範を定める必要があったからである。