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【電通マンぼろぼろ日記】

インフォメーション

題名 電通マンぼろぼろ日記
著者 福永 耕太郎
出版社 発行 三五館シンシャ/発売 フォレスト出版
出版日 2024年2月
価格 1,430円(税込)

「メディアの裏でたくらむ仕事」
電通マンが暴露する、
巨大代理店の内幕
――就職サイトには載せられない!

長く電通に勤務してきた身として、あまり知られることのないその内幕を読者のみなさんにお伝えしたいと思う。広告業界に関心がある学生にも、就職サイトには絶対に載ることのない、巨大広告代理店の真の姿を知っていただけるはずだ。
――本書の内容はすべて、私が地べたを這いつくばって得た実体験である。

引用:フォレスト出版

ポイント

  • 2015年のクリスマスの朝、電通の新入社員・高橋まつりさんが、社員寮から飛び降り自殺したのだ。高橋さんの自殺後、電通は、彼女の失恋話を利用し、自殺の原因を個人的問題に結びつけようとした。

  • 電通社員の給料の高さを支えているのは、基本給ではなく賞与と残業代だ。賞与といえば、新入社員時代は年間10ヵ月分、残業代は時給換算でおよそ3000円、夜10時以降の残業代はその1.5倍になり4500円ほどになる。

  • 定年をあと数年後に控えた私は、早期退職することを考えはじめていた。このころ電通では、リストラが強行されていたのだ。

サマリー

知られざる電通の内幕

 24時間、戦えますか?:繰り返された悲劇

入社して数年が経ったころ、サラリーマンの働き方を美化するようなCMソングが流行った。

「黄色と黒は勇気のしるし、24時間戦えますか ♪」

世はバブル、私たち電通マンもまさに24時間働いていた。

毎日、朝方にタクシーで帰宅し、短い睡眠をとった後シャワーを浴び、コーヒー1杯だけで会社に向かう。

そんな日常を送っていた頃、電通に入社したばかりの男性社員・Oさんが、過労により自殺した。

当時の私は超多忙だったこともあり、その時のことはほとんど印象に残っていない。

というのも、これ以前にも電通社内では、社員の自殺が何件かあったからだ。

当たり前とまでは言わなくても、決して珍しいことではなかった。

そして、それらの自殺は、すべて「穏便に処理」されたのである。

Oさんの事件がそれまでのものと違ったのは、遺族が電通を相手取り裁判を起こしたことである。

Oさんの1か月あたりの残業時間は147時間にも及んだとされ、遺族は会社に自殺の原因であるとして、損害賠償請求をおこしたが、電通はこれを認めず、民事裁判で争うことになった。

こうしてOさんの自殺と、それにまつわる裁判が表沙汰になったのだが、その後も電通社内には、長時間労働を見直そうとする機運が高まることはなかった。

 2000年3月、最高裁でOさんの事件についての判決が下り、使用者である電通に「安全配慮義務違反」が認定され、自殺の事実を認めた。

そして、また悲劇は繰り返された。

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