【平家物語より熱を込めて 下】
インフォメーション
題名 | 平家物語より熱を込めて 下 |
著者 | 坂口螢火 |
出版社 | Independently published |
出版日 | 2023年10月 |
価格 | 390円(税込) |
目次
- 三人の乳母子
- 閑話休題、恋愛事情について
- 恋の重衡
- 一の谷の直実
- 閑話休題、容貌について
- 景時と義経
- 壇ノ浦の芳一
- 参考文献
あらすじ
三人の乳母子(めのとご)
平家の中心人物である三兄弟、宗盛(むねもり)、知盛(とももり)、重衡(しげひら)には、それぞれ信頼する乳母子が一人ずつ付いていた。
平家が滅亡していく中、この乳母子たちの一人は主人に見殺しにされ、一人は主人と手を取り合って死に、最後の一人は主人を見殺しにしてしまい…
【ポイント】
平家物語には、様々な階級の人間の百人百様の死が描かれている。
その恐ろしい死に向き合った時、人の真実がむき出しになり、いつもは見えない忠義や誠実、また思いもよらぬ心の弱さが見えてくるのだ。
恋の重衡
平家の武将たちの中で、最も名将の誉れ高い重衡(しげひら)。
彼は一の谷の合戦で捕虜となり、死罪が決定する。
幽閉され、ひたすら首をはねられる時を待つ重衡だったが、ここで彼は一人の白拍子に出会い、運命的な恋に陥ってしまう。
しかし、平家滅亡の知らせが届くと同時に、重衡は斬首。女も後を追うようにして死んでしまい…
【ポイント】
平家物語全十二巻の中には、戦死した男たちを追って命を絶つ、あるいは出家する女性たちのドラマが無数にある。
動乱の時代を生き抜いた彼ら、彼女らの情熱的な恋愛話をぜひ楽しんでもらいたい。
一の谷の直実
最愛の息子、小次郎のために、何としても手柄を立てたい源氏の武将直実(なおざね)。
彼は一の谷の合戦で先陣を切るほど勇ましい武者であったが、十六歳の長男小次郎の前では、愛情深い父親だった。
ついに彼は平家の大将軍と組み合って勝利し、その首をはねたが、その大将軍は我が子と同じ十六歳の少年だった…