【部下が「うつ」だと言い出したら読む本】
インフォメーション
題名 | 部下が「うつ」だと言い出したら読む本 |
著者 | 土岐 久美子 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2015年2月25日 |
価格 | 880円(税込) |
「うつ」を訴える部下の急増―。メンタルヘルス対策を実施しても効果が出ないばかりか、上司は部下に気を遣い、振り回された挙句に、精神的・肉体的に疲弊するという負のスパイラルから抜け出せない。では部下が「うつ」だと言いだしたとき、どうすればよいのか?セミナー・研修で5万人以上、カウンセリングで5千人以上の効果を実証した、気鋭のメンタルヘルスアドバイザーが、革新的視点「会社は働くところ」から、上司も部下もともに元気で働いていくための職場のあり方を明らかにする。
引用:Amazon
ポイント
- 部下が「うつ」だと言いだしたとき、上司はは、従来のメンタルヘルスとは異なる視点である「会社は働くところ」との視点に立つことが重要だ
- 部下の心の変化に気づくためのチェック項目を、語呂合わせで覚える方法がある。それが「ケチな飲み屋」だ。●「ケ」:欠勤●「チ」:遅刻●「ナ」:悩み、泣き言●「ノ」:能力低下●「ミ」:ミスが増える●「ヤ」:辞めたいという発言
- 厳しい労働環境の中、自分も部下も元気で働いていくためには、これまでのやり方を見直し、新しい観点で職場のあり方を考える必要がある。その大前提となるのが、「会社は働くところ」だ
サマリー
「会社は働くところ」との視点
近年、メンタルに問題を抱える若手社員が急増している。
若年層に広がっているのは、仕事中はうつ状態でもプライベートでは好きなことができる、従来のうつ病とは違うタイプだ。
上場企業を対象にした民間の調査では、「心の病により一カ月以上会社を休んでいる従業員がいる」企業の割合が70%に及んでいる。
多くの企業では、社員のメンタルヘルス対策が講じられ、部下の心のケアは上司の重要な役割の一つになりつつある。
部下が「うつ」だと言いだしたとき、上司はどう対処すればよいのか。
それは、従来のメンタルヘルスとは異なる視点である「会社は働くところ」との視点に立つことが重要だ。
上司は、仕事と心の病とを切り離して考え、うつの部下に対応していけばよいのだ。
間違いだらけ!? うつ多様化時代のメンタルヘルス対策
新型うつと従来型うつの違い
メンタルヘルスケア先進国のアメリカと比べると、日本の取り組みはまだ十分に効果をあげていない。
従来型うつ病の診断基準は、アメリカ精神医学会(APA)が定義している。
しかし、新型うつについては医療の専門家の間でも意見が分かれ、うつ病なのかそうでないのかの結論が出ていない。
新型うつの状態は、自分自身に対して強い愛着があり、他罰的で、わずかのストレスで会社に来られなくなる。
しかしなぜか職場を離れると元気で、休職中に海外旅行に行ったり、マラソン大会に参加して完走したりする。
また裏付けのない膨大な自己像をもち、他者からの賞賛を求め、一方で他者への共感を欠いている。
このように、従来型のうつと新型うつとでは大きな違いがあり、それに伴い対応策も異なるものである。