【専業主婦になるということ】
インフォメーション
題名 | 専業主婦になるということ |
著者 | 野﨑佐和 |
出版社 | あけび書房 |
出版日 | 2009年9月 |
価格 | 1870円(税込) |
「専業主婦」に焦点をあてて、女性問題一般を考えてみると、様々な問題が整理されてきます。「働く女性」の問題とともに、「専業主婦」の問題を考えることの大切さが本書ではよく分かります。長く「専業主婦」であり、ファイナンシャル・プランナーでもある著者が、するどい問題意識とやわらかい感性、そして、軽微洒脱な筆で記します。女性はもちろん、男性も必読の書。目からウロコの書です。
引用:あけび書房
ポイント
- 専業主婦という生き方が、「働く女性」として生きるよりもむしろリスキーな選択肢になっているという認識が、どれだけの「専業主婦」に、そして「専業主婦になろうとしている女性」にあるだろうか。
- 「専業主婦」という生き方を選択するには、それなりのリスクヘッジをしたうえで、リスクある生き方を選択することが必要になってくる。
- 著者は離婚によって生じたさまざまな問題、特に専業主婦であったために大きかった経済的な問題を、FPとしての「知識」があったおかげでどうにか乗り越えることができたのだ。「知識」は「経済力」と同じくらい役に立つ。
サマリー
はじめに
戦後の日本経済の高度成長は、家庭のなか家事や育児を一手に引き受ける「専業主婦」によって支えられてきたとも言われている。
しかし、これまで専業主婦としてのあるべき姿やモデルが示されたり、論じられたりすることはほとんどない。
新聞でも取り上げられるのは、「男性の育児休業」「待機児童ゼロ作戦」「ワーク・ライフ・バランス」等、共稼ぎ夫婦の子育て支援や「働く女性」の問題ばかりである。
戦後の終身雇用制や年功序列によって支えられていたサラリーマンという職業自体が、成果主義の導入により安定したものでなくなってきている。
不安定な時代に入り、専業主婦という生き方が、「働く女性」として生きるよりもむしろリスキーな選択肢になっているという認識が、どれだけの「専業主婦」に、そして「専業主婦になろうとしている女性」にあるだろうか。
著者は30年間、「専業主婦」をしてきた。
「専業主婦」という生き方を選んだ女性が必然的に抱えることになるさまざまな問題にどう対処すればよいかをより具体的に伝えていきたい。
専業主婦と自立
自立した「働く女性」という言い方はあっても、自立した「専業主婦」という言い方はない。
それは、専業主婦が経済的に夫に依存しているという理由からである。