【つかず離れず婚 定年世代の新しい生き方】
インフォメーション
題名 | つかず離れず婚 定年世代の新しい生き方 |
著者 | 和田 秀樹 |
出版社 | 池田書店 |
出版日 | 2020年3月10日 |
価格 | 1,320円(税込) |
夫の定年後、「この人と、これからの人生をずっと一緒に過ごしていけるかしら……」
と悩んでいる妻たちへ贈る一冊。
定年後の夫と死ぬまで仲良くやっていくための指南書ではありません。
お互いにガマンすることなく、ほどよい距離感をもって、言いたいことが言えて、
自由な時間を楽しみ、生き生きと暮らせるための解決策を紹介するものです。
「つかず離れず婚」を成功させるポイントは2つ。
40~60代は性ホルモンの変化がある時期。脳の萎縮、感情の老化も始まります。
この時期にみずみずしい感情を持ち続けること。
そして、「かくあるべし」思考から脱却すること。
親世代とは違っていい、「妻はこうあるべき」という考えは捨て、
自分が本当にしたいことを見つけることが大事です。
引用:池田書店
ポイント
- 「近づきすぎず、離れすぎず」の距離感が、人間関係を良好なものに変えて持続させる。これは夫婦間でも同様であり、日本人は結婚すると、妻が夫の母親になってしまう傾向にある。
- 離婚するのではなく、ほど良い距離感で暮らす「つかず離れず婚」だが、実際にはどのくらいの距離なのだろうか。簡単にいうと、夫と妻という関係ではなく、お互いを「同居人」と考えて、心理的に開き直るのだ。
- お互いに分かり合えないことや、合わないところがあっても、「まっ、いいか」と思ってみよう。これで人生は、ずっと楽になるのだ。
サマリー
はじめに
人生100年時代、夫の定年が60歳だとすると、少なくとも20年以上も夫婦の時間は続く。
どちらかが死ぬまで仲良くやっていければいいが、現実はそうもいかないものだ。
本書は、定年退職した夫と、死ぬまで仲良くしていくための指南書ではない。
夫との距離をほどほどにあけて、客観的に言いたいことが言えるようになり、妻が生き生きと暮らしていくための解決法を紹介する本である。
「つかず離れず」という距離感が心地いい
ちょっと冷たい「お母さん」になろう
「近づきすぎず、離れすぎず」の距離感が、人間関係を良好なものに変えて持続させる。
これは夫婦間でも同様であり、日本人は結婚すると、妻が夫の母親になってしまう傾向にある。
欧米では、歳をとっても男女として愛し合うことが夫婦の条件であり、家事も分担され、子どもはベビーシッターに預けて、夫婦でデートを楽しむことは日常である。
しかし、日本では、結婚すると身の回りの世話もお金の管理も妻にしてもらい、挙句の果てには、子どもが生まれると「ママ」とか「お母さん」とか呼び始める。
多くの妻は、それを当たり前のように受け止めて、夫の世話を焼き、なだめたり、おだてながら暮らしているのだ。
夫が仕事をしている間はそれでも良かったが、定年退職して家にいるようになると、「ママ、ママ」と妻にまとわりつくという、おかしな状態になる。
逆に「これまで働いてきたのだから、なにしようとオレの勝手だ」とばかりに、完全にマイペースを決めこむ夫もいる。
この手の人は、妻に無関心を装いながら、家事はしてもらって当然という態度なので、一見違うタイプには見えるが、根本は一緒なのだ。
妻にとって「熟年離婚」の文字が浮かんでも仕方あるまい。
そんな時は「世話焼きお母さん」をやめて、「ちょっと冷たいお母さん」になろう。
ようやく子育てが終わったのに、幼児化した夫の世話をし、そうしているうちに親の介護も始まって、終わった頃には、70歳、80歳になっているかもしれない。
「自分の幸せを考えられるお母さん」になれるかどうかが、人生の分かれ道なのだ。