【終止符のない人生】
インフォメーション
題名 | 終止符のない人生 |
著者 | 反田恭平 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2022年07月21日 |
価格 | 1,760円(税込) |
夢を叶えた瞬間からすべてが始まる
日本人として51年ぶりのショパン国際ピアノコンクール2位の快挙、自身のレーベル設立、
日本初“株式会社”オーケストラの結成、クラシック界のDX化
脚光を浴びる若き天才は次代の革命家でもあったーー
いま世界が注目する音楽家の軌跡と未来
■序章 冠を獲りに行く
■第1章 ピアニスト反田恭平誕生
■第2章 いざ、世界へ
■第3章 人生を変えるショパンコンクール
■第4章 僕が世界で2位を獲れた理由
■第5章 音楽で食べていく方法
■第6章 音楽の未来
■第7章 僕を支えた天才たち
■おわりに
引用:幻冬舎
ポイント
- 本書は日本が誇るピアニストの半生を描いた作品だ。ショパンコンクール第2位に駆け上っていく姿が描かれ、これからの音楽のあり方や可能性にも言及している
サマリー
はじめに
音楽を始めたのは、音楽教室のチラシがきっかけだった。
4歳のとき、先生がピアノで同時に11の音を鳴らしても、それを正確に言い当てることができた。
著者にとってはそれはごく普通のことだった。
今の自分があるのは、「音を楽しむ」ことを 親身になって教えてくれた当時の先生のおかげだと著者は言う。
指揮者への憧れ
「本業はサッカー」「趣味はピアノ」だった著者だが、11歳のとき試合中に右手首を骨折し、 それがきっかけでサッカー選手の夢をあきらめた。
サッカーへの思いを引きずる中、子どものための指揮者のイベントに参加した。
指揮台に立った時の重圧と緊張感。指揮棒を構えて合図を出した瞬間、金管楽器が鳴り、ものすごい音圧が全身にぶつかってきた。
「心のなかに風がビュッと吹いた」ように感じた。
指揮者の先生に、どうしたら先生のような指揮者になれるか聞いたところ、「まずは楽器を一つ極めるように」と教えられる。こうして著者は真剣にピアノに向き合うようになった。
中学時代は、ピアノに真剣に向き合いながらも、友人との遊びや学校生活にも真剣だった。
羽目を外すことがあっても、先生たちは生徒たちと正面から向き合ってくれた。
この時期に学んだ「義理と人情をもって相手とつきあう」ことは、その後の著者のピアニストとしての活動の下支えになっている。
音楽科の高校に進学する際、父親にコンクールで1位を獲ることを条件に出され、著者は見事に三つのコンクールで1位を獲り、音楽科の高校への進学を認めてもらった。
高校は、金髪、サングラス、ビーチサンダルで通った。
見た目はデタラメだが、ピアノを真剣に学ぼうと考え、ピアノの指導に定評のある川島先生の門下生になることを願い出、指導を受けた。
恩師の包容力。「たくさん失敗しても、道を踏み外しても、先生は君が踏み外した道を直してあげよう。だから今のうちに、盛大に華々しく道を踏み外しなさい。だけど僕が忠告したときには、ちゃんとそれを聞くんだよ」