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【問題児 三木谷浩史の育ち方】

インフォメーション

題名   問題児 三木谷浩史の育ち方
著者   山川 健一
出版社  幻冬舎
出版日  2019年8月6日
価格   638円(税込)

 

 世間の多くから「昔からエリートだった」と思われている日本を代表する企業家・三木谷浩史は、実は相当な悪童だった。
問題児だった。
平均以下の成績。
有名私立中学退学。
熱中したのはテニスだけ。
教師を悩ませ、手をわずらわせ続けた。
だが少年は両親の愛に包まれて成長した。
本人、両親、そして関係者への取材を経て、初めて明らかにされた実像。

引用:幻冬舎

ポイント

  • 少年時代はエリートというよりも問題児だった

  • 楽天グループはM&Aを駆使し、楽天経済圏を作ることで拡大してきた

  • 実業家こそ、問題に積極的に立ち向かうべきである

サマリー

楽天グループの創業者

三木谷浩史といえば、日本最大級のネットショッピングサイト楽天市場を運営する楽天グループの創業者だ。

楽天は、創業当初は楽天市場だけの展開であったが、M&Aを行いながら事業を拡大、銀行、保険、証券、クレジットカードなどのグループ事業を持つまでになった。

そんな楽天グループのトップはどのような少年時代を生きてきたのか、そして今何を考えどのように動いているのか。

本人、両親、関係者への取材から、初めて実像が綴られる。

少年時代と教育した父と母の考え

楽天グループのトップともなると、幼少期からさぞかしエリートだったのだろうと思うだろうが、意外にもそうではない。

通信簿は2と3ばかりで欠席も多く、順位は、40人中39位と下から数えた方が早い。

三木谷の父は経済学者、母は外国生活の経験者で大学教育を受けており、家計としてはエリートだ。

だが、三木谷自身はエリート教育を受けて育ったわけではない。

父と母は子の成績が悪いことなど気にしなかった。

自分で考えることのできる子だと理解していたため、勉強するよう促すことはなく伸び伸びと育てた。

その後父の仕事の関係でアメリカ生活を2年間送り、成績は相変わらず良いものではなかったが、帰国する頃には日本語より英語の方が上手くなっていた。

大学は一年浪人したのちに、一橋大学に入った。

起業への道のり

大学卒業後、日本興業銀行に新卒入社し、そこでハーバードビジネススクールへの社費留学生に推薦された。

海外留学を夢見ていた三木谷にとっては夢が一つ叶った瞬間であった。

留学が決まり、結婚し妻の晴子とともに渡米する。気づいた事は、日本では優秀な人材は大企業に集まる傾向があるが、アメリカでは優秀な人材ほど起業していく事だ。

三木谷は自身の就職先はバブル崩壊時に荒波を乗り越えられる集団ではないと考え、また阪神淡路大震災で人生について深く考えたことをきっかけに起業を決意した。

父にそのことを話すと、「本質的に正しいと思ったら、やりなさい」と背中を押す返答が返ってきた。

最初に設立した会社はクリムゾングループというコンサルティング会社だ。

大型案件に関わることもでき、成功を収めたが、そのまま続けることはしなかった。

稼いだお金を元手に「楽天市場」を開始したのだ。この時、インターネットはまだ普及していなかったが、「自分のベクトルと他人のベクトルが違う方向を向いているときこそ、競争原理的には最高のシチュエーション」と考えていた。

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© 音声: VOICEVOX 青山龍星(男性)、VOICEVOX NEO(女性)
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この要約の著者

大学で日本文学を専攻。
卒業後、大手人材派遣会社で独立行政法人の就業サポート業務に従事。
育児中、ベビーマッサージインストラクター、食生活指導士等の資格を取得し、教育系メディアにてwebライターに。
2023年、サマリーオンラインに参画。累計100記事以上の要約記事を制作。
人生に新しい彩りを与える「本」とのコネクト役になれたら嬉しいです。

好きな本
『落梅集(島崎藤村/日本近代文学館)』
『ロラン=マルヴィーダ往復書簡(南大路振一訳/みすず書房)』
『好奇心を天職に変える空想教室(植松努著/サンクチュアリ出版)』

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