【赤ちゃんが頭を打った、どうしよう! ? 虐待を疑われないために知っておきたいこと】
インフォメーション
題名 | 赤ちゃんが頭を打った、どうしよう! ? 虐待を疑われないために知っておきたいこと |
著者 | 西本 博(ニシモト ヒロシ) 藤原 一枝(フジワラ カズエ) |
出版社 | 岩崎書店 |
出版日 | 2018年8月31日 |
価格 | 1210円(税込) |
赤ちゃんが頭を打ったときのケア方法から、もしも虐待を疑われたときどうしたらいいか、
その対処法を知ってもらう本。
子育てする親と孫を世話する祖父母に向けて、読んでもらいたい1冊です。
■解説■
硬膜下血腫や眼底出血などは、本当の事故か、虐待か、区別がつきにくい。
ゆえに、「疑わしきは冤罪」になってしまうのが今の日本の現状です。
これは、20年前のアメリカの概念そのものと言われています。
しかし、当のアメリカはそこから抜け出し、もっと科学的に医学的な知見での判断で
虐待か否かの判断がなされています。
この現実に警鐘を鳴らす二人の小児脳外科医の著者が立ち上がり、
あまりに多い冤罪を食い止めるために、親に祖父母に、児童相談所の職員、
そして、検察、弁護士、医師に向け1冊の本にまとめました。
親向けに、頭を打ったときの子どもの脳内の様子や手当ての方法、
病院へ行くか行かないかの判断の方法、
実際の虐待を疑われるまでのリアルなストーリーなどをカラーのマンガで解説、
「一時保護」「児童相談所」といった専門用語解説など、実用性が高い。
後半部分には、専門家による世界の情勢、日本の現状などをわかりやすくまとめました。
引用:岩崎書店
ポイント
- 家庭内の事故であっても、虐待を疑われることもあり、実際に間違った診断で冤罪も増えている。虐待の範囲や判断については、国内外で議論が盛んであり、そこには医学的な側面と社会的な側面があるため、本書を緊急出版したのだ。
- 乳児に発生する急性硬膜下血腫は、家庭内の軽いケガによる乳幼児急性硬膜下血腫(中村Ⅰ型血腫)と虐待による急性硬膜下血腫(揺さぶられっこ症候群)とがある。
- 乳幼児急性硬膜下血腫を詳しく知らない脳神経外科以外の医師による「虐待による頭部外傷に対する過剰反応」が、児童相談所の判断ミスや起訴など、冤罪を生んでいると判断した。
サマリー
はじめに
赤ちゃんは、周囲の家族がどんなに気を配っていても、ついつい目が届かずに、思いがけないことから家庭内で事故が起こることもある。
そんな事故の中では、頭のケガが一番問題であり、ちょっとコワイものだ。
本書では、2歳以下の赤ちゃんが頭をぶつけたときに、「どんなことに気をつければいいのか」「どんなケガがこわいのか」を、長く小児脳神経外科の仕事をしている二人の脳神経外科医がまとめた。
日本では、子どもを診る病院で、児童虐待を早期に発見するために努力することが法律で義務付けられている。
このため、家庭内での事故で起きた子どもの頭のケガにも疑いがかかり、児童相談所の職員や警察官の調査を受けなければならないことも多く発生している。
家庭内の事故であっても、虐待を疑われることもあり、実際に間違った診断で冤罪も増えている。
虐待の範囲や判断については、国内外で議論が盛んであり、そこには医学的な側面と社会的な側面があるため、本書を緊急出版したのだ。