【平家物語より熱を込めて 上】
インフォメーション
題名 | 平家物語より熱を込めて 上 |
著者 | 坂口螢火 |
出版社 | Independently published |
出版日 | 2023年10月 |
価格 | 390円(税込) |
目次
- 鬼界ヶ島の俊寛
- 閑話休題――食生活について
- 文覚と六代
- 那智沖の維盛
- 閑話休題――怪異について
- 熱情の義仲
あらすじ
鬼界が島の俊寛
絶海の孤島に、着の身着のまま流罪となった三人。
三年後、ようやく大赦が下るが、三人の内、僧侶俊寛(しゅんかん)だけは「なお罪が重い」と、島に残されてしまう。
たった一人、たちまち食い詰め、骸骨のような姿になって追い詰められる俊寛。
その彼の元に、弟子の有王(ありおう)だけが、命がけの旅の果てにやって来るのだが……
【ポイント】
鬼界が島には、白いサンゴの砂で作られた、小さな墓がある。
一九七五年、この墓を発掘調査した結果、木棺の中から、明らかに島民のものではない人骨が発見された。
葬られた年代は平安末期であることが分かっているが、一体誰のものなのだろうか。
文覚と六代
「荒聖」と仇名される高僧文覚(もんがく)。
彼は源氏の旗揚げの歳、頼朝の手助けをした。
数年後、頼朝は平家に勝利するが、平家の血を一滴残さず消すために、恐ろしいほどの粛清を行う。
文覚は平家の末裔を救うべく、頼朝と決死の談判。平家直系の少年、六代(ろくだい)の命を救うのだが…