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なぜ、わたしたち人間は歩けなくなってしまうのですか?: 膝・股関節の専門医に聞いた予防と治療の〝リアル〟【予防医学】

題名 なぜ、わたしたち人間は歩けなくなってしまうのですか?: 膝・股関節の専門医に聞いた予防と治療の〝リアル〟【予防医学】
著者 ミツ・濱畑智弘(医療監修)
出版社 個人出版
出版日 2025年1月
価格 販売サイトによる

 

 (本書より抜粋)

濱畑医師
「ストレッチはしないよりはした方が良いです。
 でも、なにより大事なことがあります。それが……」

……そして先生は足腰にとって、一番大事なことを話し始めた。

ずっと不思議でした。
ぼくが子供の頃から変わらない光景があります。
それが、街中で見かける、苦労しながら歩く年老いた人たちの姿です。

ある人は、杖をついて片足を引きずるように、
ある人は、ぽっかりと大きな穴があいたようなO脚でヨロヨロと、
ある人は、両足を少しずつ前に出しながら、まるで牛歩のように、
みなさん、苦労しながら歩かれています。

これだけ医療が進化、発展した世の中です。
そんな中で、どうしてこういった人たちは目に見えて減らないのでしょうか。
ずっと不思議でした。

だからこそ、専門医に話を聞きました。
お話をうかがったのは、医療法人財団 正明会
山田記念病院 整形外科部長・濱畑 智弘(はまはた・ともひろ)先生です。

濱畑先生は「膝と股関節の専門医」です。
そして筆者は元放送作家です。
つまり、本書は、ど素人が専門家にズケズケ質問する本になっています。

クラウドワークスを使って集めた「足腰に関する悩み」をカルテにして、専門医に気になることをまるっと聞きました。
「常に腰痛に悩んでいる」
「スクワットを数回行うと、股関節が外れそうになる」
「70代の祖父が足腰にガタがきて、そのまま認知症になってしまった」
「70代の祖母が骨粗しょう症で、脊椎の圧迫骨折をしてしまった」
「力仕事が多く、ヘルニアになりやすい」
(※お悩みを一部抜粋)

実は濱畑先生自身、日頃から
「外来の限られた時間の中では、伝えきれないことがある」
……と、もどかしい思いを持ってらしたそうです。
いわばこの本は〝専門医による時間外の丁寧外来〟となります。

本書が、あなたとご家族にとって「転ばぬ先の杖」となれれば、これほど嬉しいことはありません。

引用:Amazon

ポイント

  • 足腰の故障やケガの原因の大半は「日々の生活習慣の積み重ねである」

  • 「長時間座り続ける」こと自体、足腰に良くない。その上で、足を組んでしまうと、足腰へのダメージを倍加させる。

  • 「バランスの悪い姿勢を続けない」これはとても大事なことである。頬づえなんかも要注意である。

サマリー

はじめに

ずっと不思議であった光景がある。

それは、街中で見かける、苦労しながら歩く年老いた人たちの姿である。

近い未来か遠い未来、いつ自分が彼らと同じようになってしまうのか、不安に思ったためこの本を書くことにした。

本書が、あなたとご家族にとって「転ばぬ先の杖」となれば、これほど嬉しいことはない。

「体のバランス」

カルテ①

座っていると、左側の腰全体に鈍い痛みがある。

原因が自分でも思い当たるので、簡単にできることだけでもしておけばよかったと後悔している。

たとえば、荷物はときどき反対側の肩にかけるとか、なるべく軽くするとか。

また、運動がきらいでもストレッチはすれば良かった。(50代)

体のバランスを崩す原因

荷物をいつも同じ肩にかけていると、確かに体のバランスを崩す原因になる。

ただ、”負荷の大きさ”にもよる。

例えば、たすき掛けに小さなポシェットをつける場合。

ポシェットの重さは、せいぜい300〜500グラムぐらいである。

その程度の重さ、負荷であればさほど気にする必要はない。

一つの目安は2キロである。

2キロ以上の荷物を運ぶような仕事をされている方は、気をつけて欲しい。

2キロを超えた負荷を、偏った状態でかけ続けると体のバランスは崩れていく。

身に覚えのある方は、時々左右を入れ替えるよう意識して欲しい。

また、ストレッチはしないよりはした方が良いが、それ以上に大事なことは、足腰の故障やケガの原因の大半は「日々の生活習慣の積み重ねである」ということだ。

2キロ以上の負荷を、体の片側にかけ続けるというのはもはや「習慣」である。

日常生活でこれを続ける限り、いくらストレッチやマッサージを行っても、焼け石に水である。

「日々の生活習慣の積み重ね」を見直す方が、はるかに大事なことである。

”足腰の不調の根本原因は、日々の生活習慣にある”ということをわかって欲しいと思う。

「足を組むとどうなる」

カルテ②

SE(システムエンジニア)をしている。

スクワットを数回行うと、左の股関節が外れそうになり、運動ができない。

同じ椅子に長時間座り続けていて、いつも足を組んでしまうため、いつも上に上げている方の股関節がずれてしまったのかなと分析している。

同じ職場の先輩が使っていた、椅子に設置する骨盤矯正のグッズを使用してればよかったなぁと思っている。(20代)

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© 音声: VOICEVOX 青山龍星(男性)、VOICEVOX NEO(女性)
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この要約の著者

ITエンジニア。
大学卒業後、新卒でSIer企業(プライム上場)に入社。金融系の業務システム開発に従事。
2020年からライター活動開始。副業系・ビジネス系・自己啓発ジャンルを中心に電子書籍の代行執筆サービスを提供。
2023年より、Summary ONLINEにて書籍要約記事作成を担当(累計100記事以上)。「知る喜び、知識や経験の橋渡し」をモットーに執筆活動。

好きな本
『道は開ける(デール・カーネギー/創元社)』
『【スタンフォード式】世界一やさしい パラレルキャリアの育て方(江端浩人/かんき出版)』
『これはただの夏(燃え殻/新潮社)』

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