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【なぜ教科書通りのマーケティングはうまくいかないのか 電通戦略プランナーが教える現場のプランニング論】

インフォメーション

題名 なぜ教科書通りのマーケティングはうまくいかないのか
電通戦略プランナーが教える現場のプランニング論
著者 北村 陽一郎
出版社 宣伝会議
出版日 2024年3月5日
価格 2,200円(税込)

 

 

ブランド認知、パーチェスファネル、カスタマージャーニー…

有名なマーケティング理論やフレームを現場で使うとき、何に気をつければいいのか?

推奨度9.9の電通社内プランニング塾で教わる内容が初の書籍化

いわゆるマーケティング・フレームの中には、本来は万能でないにもかかわらず原理原則的なものと扱われ、頻繁に使われるもののうまくいかないケースが多くあります。

現場のさまざまな案件に対応するには、状況に応じてこの手法は使えそうだ、逆にこの手法は今回は使わない方がいいだろうといった判断の基準が必要です。

しかし多くの教科書に載っているのは「有用である」という総論と「こう使ってうまくいった」という成功談で、「こういうときにこの手法は使うべきでない」という議論はほとんどありません。

本書は、「過剰な一般化」「過剰な設計」「過剰なデータ重視」の3つを軸に、マーケティングの考え方やフレームを実践においてどのように使えばよいか、現場の知見にもとづいてお伝えするものです。

扱うテーマは、「ブランド認知」「ターゲット設定」「パーチェスファネル」「カスタマージャーニー」「インサイト分析」「重回帰分析」の6つ。

それぞれ ①教科書における扱われ方 ②現場でのよくある誤解 ③現場でのご使用上の注意について解説していきます。

本書のベースになっているのは、著者が電通社内で主宰する少人数制のプランニング塾「北村塾」の講義内容です。

若手プランナーたちの現場の課題感を聞きながら、対話を通じてマーケティングへの理解を深める場になっています。

最終章では、その受講生との具体的な対話の一部もご紹介します。

リアルな現場において、何を灯台とするか。 各マーケティング・フレームの向き・不向きとは何か。

原理原則的であることと、そうでないことの違いは何か。

現場でマーケティングの実務に携わる方々、本当に価値ある商品・サービスを人に届けるべく奮闘する方々に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

引用:宣伝会議

ポイント

  • 「足し算」だけでなく「引き算」や「場合分け」の技術を要するのがマーケティング

  • 疑いの型として、「過剰な一般化」「過剰な設計」「過剰なデータ重視」の3つがある

  • 個別の課題に対応するには「こんな時にこれは使わない」という判断基準が必要

サマリー

「足し算」だけでなく「引き算」や「場合分け」の技術を要するのがマーケティング

マーケターや広告プランナーが時間やお金を割いて勉強をしているのに実務では思ったようにうまくいかないのは、多くの人が学びに使うマーケティングの本やセミナーでは肝心なことが語られずにきているからである。

問題の背景にあるのは「足し算思考」。

何かを始めるのはポジティブなのに対し、何かをやめるのは非常にネガティブに捉えられる傾向がある。

それまでのものに追加して何かを始め、中止はせず、すでに取る必要がなくなったKPIを「ずっと定点で取っているから」という理由で取り続けているケースも多い。

一つ一つの考え方やフレームについて学ぶための優れた教科書は多く出ているが、それらが現場において誤解・誤用され、せっかくの学びが活かされないばかりか、実務の上でも困った状況に陥ってしまう。

本当は「足し算」だけではなく、「引き算」や「場合分け」の技術を必要とするのがマーケティングの実務だが、そうしたことは教科書でほとんど扱われていない。

本書は、こうしたマーケティングの考え方やフレームを実践においてどのように使えばよいかについてまとめたもの。

特定の広告主のマーケティング責任者として成功した人の本とは違う角度から、多様なカテゴリーを扱う広告会社のプランナーの経験をもとにした汎用性を意識して、現場の課題解決に役立つものとして書かれている。

3つの過剰

「トンカチを持つと目の前のものがクギに見える」というが、どういうときに何を使えばいいかわからなくなることは現場でよく起きている。

それに対応するには「疑いの型」として、3つの過剰(過剰な一般化・過剰な設計・過剰なデータ重視)を意識することが重要。

過剰な一般化

「過剰な一般化」では、「ブランド認知」と「ターゲット設定」を取り扱う。

考えるコツとして、「それはそうだな」と「いつも必ずそうだな」を分けて考えることを推奨。

例えば「ブランド認知は重要」というのは「それはそうだな」と思われているが、「いつも必ずそう」かどうかを考える。

「広告ターゲットは実購買層よりも、すこし若い層が良い」はどうか。

マーケター自身が持っているバイアスを検証し、過剰な一般化から自由になることを提案する。

過剰な設計

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