【崖っぷち社員たちの逆襲】
インフォメーション
題名 | 崖っぷち社員たちの逆襲 |
著者 | 小島俊一 |
出版社 | WAVE出版 |
出版日 | 2016年4月 |
価格 | 1,650円(税込) |
週刊ダイヤモンド 地方「元気」企業ランキング1位の社長が、企業再生ノウハウと発想のすべてを明かす「地方企業再生」ドラマ。
会社のお金とマーケティングの基本が自然に学べる一冊。
「お客様は裏切らない。本屋がお客様の期待を裏切っているだけだ! 」
赤字続きのある地方書店へと出向を命じられた銀行マン・鏑木(かぶらき)は、期待と不安を胸にその書店のドアを叩く。 そこに待っていたのは、会社経営に無知の社長と、鏑木を敵視する6人の店長たち……。
外様の銀行マンに怪訝な目を向ける7人であったが、やがて鏑木の知識と行動力に心を開き、社員一丸となって、書店再建へと立ち上がる!
小売店や、流通業関係者なら身につけるべき「仕事のお金」と「マーケティング」の基本が分かる、「ビジネス実用書+エンタテインメント小説」
この「小説」を読み終えたあなたに身につくこと
1)決算書(損益計算書・貸借対照表)の基本的な見方
あなたが、決算書をどんなに苦手にしていても、足し算、引き算、割り算ができるのなら、必ず理解出来ます。販売原価の出し方や「損益分岐点や減価償却とは何か?」も分かるようになります。
2)マーケティングの基礎知識
「マーケティングとは何か? 販売とは何か?」が具体的な事例をもとに理解出来ます。その他、AIDMA(アイドマ)、4P、SWOT分析、「USP」なども理解できます。
3)ドラッカーのマネジメント至言 「社員はコストなのか、財産なのか?」、「マネジャーに求められる資質は『真摯さ』である」、「君は、何によって記憶されたいのかな?」、「企業の目的は、顧客の創造にある」等を紹介しています。
4)コーチングマインドと「魔法の質問」
コーチングはスキルよりもマインドが重要です。「傾聴・受容・承認そして、沈黙を恐れずに相手を信頼する姿勢」、「それは、エゴですか?」、「愛の選択」と「恐怖の選択」、「魔法の質問」、「シャンパンタワーの法則」、「お客様は誰?」、「スタッフのやる気を引き出す8項目の質問」などを紹介しています。
5)社会人としての教養と知識
「オヤジ殺しのサ行」、「セレンディピティー」、「マズローの欲求5段階説」、「『茹でガエル』の法則」、「クレーム対応のフロー」、「語先後礼」、「北風と太陽の話」、「ジョハリの窓」、「アンゾフのマトリックス」、「店舗のエアコン代を下げる方法」、「ブルーオーシャン、レッドオーシャン戦略」、「アポ10分前の訪問は、正しいか?」、「ハインドサイト・バイアス」、「プレゼンと説明の違い」などを紹介します。
引用:WAVE出版
ポイント
- 本書は、「企業再生」の1つの方法を学ぶ。決算書を読むことがどんなに苦手でも、この物語を読み進めれば、その基本的な構造も自然に学べるようになっている。
- 「企業再生」には、3つの観点が必要だ。お金の観点、仕事そのものを見直す観点、そして、従業員の人心掌握である。
- 「セレンディップ」とは、出会った人が「運命の人」であったり、ネット上やお店で、気になる〈情報〉や〈モノ〉に反応したりすることである。セレンディップ思考をもとにした経営こそが、お金やお客を引き寄せる革命につながるのだ。
サマリー
街の本屋の「企業再生」
本書は、沈没寸前の本屋で働く「崖っぷち社員」たちが「企業再生」に取り組む物語である。
本屋が扱う商品の価格や品質は、競合他店と同じであるゆえに、あらゆる業種の「企業再生」に参考になるはずだ。
登場人物は、主人を亡くし専業主婦から社長になった、決算書が読めない女性社長をはじめ、マーケティングとは無縁で、現場感覚だけを頼りに働くガムシャラ店長など、個性派ぞろいの面々である。
その本屋に、熱血漢ながらも人の気持ちに鈍感な主人公である銀行マンが出向し、様々な人間模様を織りなしていく。
「企業再生」へのアプローチは、2通りある。
1つは、大規模なリストラで大量に社員を解雇する方法。
もう1つは、従業員を大切にすることで「企業再生」を果たす方法だ。
どちらの方法でも、「企業再生」には、3つの観点が必要だ。
お金の観点、仕事そのものを見直す観点、そして、従業員の人心掌握である。
美人女性社長である黒木早苗を始めとする本屋の面々と、熱血漢銀行マン鏑木(かぶらき)健一が出会い、どんな化学反応が起きるだろうか。