【自分らしい終末や葬儀の生前準備】
インフォメーション
題名 | 自分らしい終末や葬儀の生前準備 |
著者 | 源 淳子 |
出版社 | あけび書房 |
出版日 | 2017年11月 |
価格 | 1650円(税込) |
―「生老病死」を考える
あなたはご家族やご自身の納得できる終末や葬儀の在り方を考えたことがありますか? 法外な葬儀代、戒名料、墓代などに多くの人が後悔しています。ではどうしたらいいのか? 浄土真宗本願寺派の寺に生まれ、得度により僧籍を持ち、仏教学、フェミニズムの研究者でもある筆者が、事例を挙げながら、葬儀のさまざまな仕方など分かりやすく記します。そもそも戒名とは何か、喪中ハガキに意味はあるのか、友引ってなんだ、など目からウロコです。「葬儀・墓・仏壇に関してあらかじめ用意しておくチェックポイント」も役に立ちます。
引用:あけび書房
ポイント
- 亡くなる人が自分であっても、配偶者であっても家族の誰であっても、生きて元気なときに「死を迎えること」「死のこと」「死後のこと」が具体的に話し合われていれば、どんな死を迎えても、亡くなった人の気持ちを思い出すことができる。
- 葬儀がおわったあとに文句をいったり愚痴ったりするのを避けるには、最初の打ち合わせが肝心だ。亡くなっていく人を大事に思うからこそ、亡くなる前に聞いておかねばならないこともあるのだ。
- これから、心残りをなくすために、他の人のためになることをしたい。それは、本書に書いた内容を伝えることだ。
サマリー
はじめに
四半世紀をともにしたつれあいが亡くなったのは、2016年11月27日、73歳。
著者は69歳だった。
前年の10月に、原発性の肺ガンであり、ステージ4、余命3〜6か月と宣告された。
ひとり残された寂しさは日増しに募る。
生前に「死」のこと、葬儀のこと、墓のことなどの話を何の抵抗もなく、話し合える人だった。
著者は、これまで講演してきた市民講座で、葬式や墓の問題について何回か問題提起をしてきた。
しかし、つれあいを亡くし、初めて主催者となり、葬儀社への依頼や連絡もすべてひとりでやらなければならなかった。
多くの人が葬儀社に自分の考えを言えず、「ノー」となかなか言えないこともよく聞いていたが、自分の体験でよく分かった。
亡くなる人が自分であっても、配偶者であっても家族の誰であっても、生きて元気なときに「死を迎えること」「死のこと」「死後のこと」が具体的に話し合われていれば、どんな死を迎えても、亡くなった人の気持ちを思い出すことができる。
つれあいの葬儀が直葬だったことを少なからず驚かれたり、親族のなかには不満に思った人がいるかもしれないが、つれあいと自分の一致した考えで行ったので、直接文句をいう人はいなかった。
人は必ず死に、その後始末は残された人に任される。
悔いがないように、また、不満や文句が出ないために、このことを書こうと決心した。
お葬式を考える
葬儀社との打ち合わせ
つれあいがだんだん弱っていくとき、葬儀社を決め、打ち合わせをしなければならないと考えた。
つれあいとの話し合いで、葬儀はしない、つまり直葬のかたちですることになっていた。