【不良だった僕が福祉で働くワケ】
インフォメーション
題名 | 不良だった僕が福祉で働くワケ |
著者 | 飯嶋進哉 |
出版社 | あけび書房 |
出版日 | 2007年1月 |
価格 | 1,540円(税込) |
小・中の頃は「不良」で「成績最悪」。その後、手話に出合い、福祉ボランティアの道に。24時間TV「愛は地球を救う」に手話通訳で出演など、活動にのめりこむ。
現在、特養ホーム介護支援専門員。「手話アーティスト」「手話のお兄さん」としても大活躍。これまでに400回を超える講演や手話コンサートで「人間にクズはない」「本当の生きがいとは」等を優しく語り続け、大きな感動を呼んでいる。新聞・テレビで話題の書!
引用:あけび書房
ポイント
- 著者は、高校生になるまで「不良少年」というレッテルが貼られていた。そのような少年時代の中で出合ったのが福祉だった。
- ボランティア活動をしていると、どうしても「押しつけの優しさ」で自己満足してしまうことがある。なかなか難しいが、会話をすることを大切にして、相手が求めている「必要な優しさ」を考えて行動することを心掛けている。
- 著者は、誰に対しても同じ視線を持ち続けたいと思っている。当たり前の権利を当たり前に受けるための1つの手段として「福祉」は必要だと思う。
サマリー
はじめに
「福祉」とは何だろう?
一般的な本では『広辞苑によると、「福祉」とは‥‥である』と説明がある。
しかし、著者はあえてそのように書かない。
なぜなら、ここで書いてしまうことにより、読者のその後の行動を妨げてしまう可能性があるからだ。
本書を通じて「福祉とは何か」を読者と一緒に考えることができたらうれしい。
著者は、高校生になるまで「不良少年」というレッテルが貼られていた。
そのような少年時代の中で出合ったのが福祉だった。
手話サークルの活動やボランティア活動、日本福祉大学への進学と手話アーティストの研鑽、400回を超えるステージでの福祉講座や手話コンサート。
そんな経緯をたどった私なりの「福祉とは何か論」を今、整理したいと思ったのだ。
本書を書いた大きな目的は、「不良少年」や「落ちこぼれ」だと自分でレッテルを貼ってきた全国の子どもたちに「何か」を伝えたいというものだ。
著者は彼らに「福祉の道を歩んでほしい」とは言わない。
「何でもいいから、自分が好きなことを誰にも負けないくらい好きでいよう」と話をする。
誰にも負けない好きなことがあれば、それがきっと自分を支えてくれるはずだからだ。
「不良少年」というレッテルを貼られていくことで、「生きる意味」や「自分への価値」を見出せないときもあった。
それでも、今ここにいる理由は、福祉と呼ばれる世界に魅力を感じ、福祉という枠の中で、「好き」だと思えることが見つかったからだ。