【住宅営業マンぺこぺこ日記――「今月2件5000万! 」死にもの狂いでノルマこなします】
インフォメーション
題名 | 住宅営業マンぺこぺこ日記――「今月2件5000万! 」死にもの狂いでノルマこなします |
著者 | 屋敷 康蔵 |
出版社 | 発行 三五館シンシャ/発売 フォレスト出版 |
出版日 | 2022年6月 |
価格 | 1,430円(税込) |
「同僚が次々辞めていく仕事」
住宅営業マンが目撃する
買い手と売り手の熾烈な攻防戦
――ブラック業界の、ブルーな私
われわれは会議や朝礼のたびに今月の「目標」を発表させられる。
「今月の目標は2件の5000万、必ずやります!」
それを聞いた猫沢店長は、
「よし! 絶対やれよ。自分の言葉に責任持てよ! やれなかったらどうなるかわかってんだろうな!」
こうしていつのまにか「目標」は「ノルマ」にすり替わるのだ。
――本書に書かれていることは、すべて嘘偽りのない、働く中高年のリアルな姿である。
引用:フォレスト出版
ポイント
- 多くの住宅営業の給与体系は、歩合給がプラスされることでようやく生活が成り立つ。「金に困っている」とか「金に貪欲」というのは、採用する側にとってはプラス要素だ。面接に来た井之上さんは「かなり金に困っている」というのが採用の決め手だった。
- お客はその月中に“刈り取る”のが原則。月末には、昨日初めて展示場に来たお客に、今日契約の確約をもらい、明日契約させる「スーパー短期間クロージング」でお客の“囲い込み”をする。
- 個人個人がライバルのこの業界は、誰も何も教えてくれない。中途採用の井之上さんは、成績上位を維持したが、ほかの営業マンから陰口をたたかれて孤立し、会社を辞めた。
サマリー
住宅営業マンの波乱の日々
求められる人材とは
多くの住宅営業の給与体系は、「固定給+歩合給」である。
わがタマゴホームでも、固定給は「生かさず殺さず」程度で、歩合給がプラスされることでようやく生活が成り立つ。
「金に困っている」とか「金に貪欲」というのは、採用する側にとってはプラス要素だ。
今日、中途採用の面接に来た井之上さんは、かかとのゴムが半分剥がれた靴でパッタンパッタンと音を鳴らしていた。
そして、サイズが合っていないダボダボのスーツ。
悪い人ではなさそうだが、数千万円のものを売る営業マンが、あの靴、あのスーツではマズイだろう。
しかし、面接室から出てきた猫沢店長は、営業スタッフに言う。
「彼、採用決定!」
驚いて、採用の決め手を聞いてみると、
「かなり金に困っているって言うから」
ノルマはない
タマゴホームには「ノルマ」はない。
しかし、われわれは会議や朝礼のたびに、今月の「目標」を発表させられる。
「今月の目標は2件の5000万、必ずやります!」
それを聞いた猫沢店長は、
「よし! 絶対やれよ。やれなかったらどうなるかわかってんだろうな!」
こうして「目標」は「ノルマ」にすり替わるのだ。