【「自分の意見」ってどうつくるの? 哲学講師が教える超ロジカル思考術】
インフォメーション
題名 | 「自分の意見」ってどうつくるの? 哲学講師が教える超ロジカル思考術 |
著者 | 平山 美希 |
出版社 | WAVE出版 |
出版日 | 2023年4月 |
価格 | 1,650円(税込) |
「会議でコメントを求められると、あわててパニックになってしまう」
「社会問題について意見を求められてもテレビやネットの受け売りになってしまう」
「就活のグループディスカッションで考えが何も思い浮かばない」
…このように、自分の意見が思いつかない(どう考えたらいいのかわからない)という状況はよくあります。
私たちは学校や日常生活で「自分の意見」を述べる機会を持たないまま、社会に出ます。そのため、コメントを求められると何をどう考えればいいいのか、迷ってしまうのでしょう。
でも、考えるときの「手がかり」さえつかめれば、オリジナルの意見を組み立てることが可能です。
本書は、この「手がかり」を5つのステップでマスターできるよう設計しました。
5つのステップとは、フランスの高校生たちが受験する高校卒業認定試験(バカロレア)の哲学科目対策をアレンジしたもの。
これでもう、「あなたはどう思いますか?」を怖がる必要はありません。
引用:WAVE出版
ポイント
- 本書の目的は、自分の意見をつくることに苦手意識を持っている人たちに、考え方のヒントを提供することだ。
- フランスの高校生たちは、哲学の授業のなかで「ディセルタシオン」と呼ばれる論述試験を解くためのメソッドを習う。本書では、このメソッドをわかりやすく5つのステップに落とし込んだ。
- 私が言いたいのは「自分の意見を主張するのは特別な行為ではない」ということだ。どんな些細なことでも、あなたが考えたことは大事な意見だ。
サマリー
はじめに
本書の目的は、自分の意見をつくることに苦手意識を持っている人たちに、考え方のヒントを提供することだ。
私は現在フランスに住み、哲学講師をしている。
今でこそ哲学の専門家を名乗っているが、もともと自分の意見を強く主張したり、思考を掘り下げたりするタイプの人間ではなかった。
独自の考えや意見を持っていないことにコンプレックスを抱えていたのだ。
大学時代、フランスに留学して直面したのは、持論をうまく主張できないという問題だった。
フランスでは、小学校から高校までの学校教育のなかで、哲学的な問いに答えるための”考え方”を学ぶ。
私はこの考え方を何度も何度も実践した。
授業ではもちろん、実生活での議論でも意識するようにした。
本書で紹介するのは、この「フランス式思考法」だ。
問いを立て、言葉を定義し、疑い、考えを深めて、最終的に答えを出す…。
これは、考えることに苦手意識を持っている人や「自分の意見なんて誰も求めていない」と思い込んでいる人にとって、便利な「道具」になるはずだ。
私はこの「道具」で、前向きな人生を歩むことができるようになった。
みなさんも本書の内容を習得すれば、きっと自分の意見を堂々と主張できるようになるだろう。
自分の意見を組み立てる5つのステップ
フランスの高校生は卒業するために高校卒業資格を認定する「バカロレア」という試験を受けなければならない。
バカロレアでは、国語(フランス語)、外国語、数学、地理・歴史、保健体育、化学といった試験科目があり、そのなかに「哲学」も入っている。
この哲学試験の「ディセルタシオン」と呼ばれる論述は、自分の意見を述べる小論文のような形式だ。