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【成功確率が格段に上がる起業の準備】

インフォメーション

題名 成功確率が格段に上がる起業の準備
著者 黒石健太郎
出版社 かんき出版
出版日 2023年11月
価格 1,650円(税込)

本書は、「起業は難しいもの」「簡単には成功しないもの」という前提に立った上で、それでも成功確率を上げていくには、何をやるべきか、どのレベル感で取り組むべきかをシンプルに伝えています。
自分の理想だけで安易に起業をしてしまう人は、ほぼ失敗してしいます。だからこそ最初は会社で働きながら、「本当にこのアイデアで起業したら成功できるのか」ということを検証します。リスクのない範囲で自分の事業アイデアにお金と時間を投資し、一定期間お試しで運営してみます。その結果、「これなら大丈夫だ!」という確信を持てたら、完全に独立すればいいのです。
起業までの準備・検証期間は最短で90日。この期間に何をすればいいかを具体的解説します。また、業種によって検証方法が異なるので、それぞれをどのように検証すればいいかのヒントも知ることができます。
「自分のアイデアは正しい」と都合がいいように歪曲して解釈してしまう人間の特性に対して真正面から「違う」とお伝えし、現実的に起業できるシンプルな準備と段取りを学んでもらいます。

引用:かんき出版

ポイント

  • 「起業は難しいもの、簡単に成功しないもの」ということを前提とした上で、それでも、「誰もが破産せずに早めに成功へ至るための、シンプルな準備と段取り」をまとめた本である。

  • 事業が成功するか失敗するかは、事前に想定できるような、起業アイデアや事業モデルだけでは決まらないのだ。だからこそ、大事なのは「失敗を前提とした準備」なのである。

  • 起業家は、「利益=売上-コスト」という、この計算式を本当の意味で理解し、深く考えることさえできれば、それ以外の知識は何もいらないのだ。

サマリー

はじめに

本書は、「楽して稼げる方法」や「誰でも簡単に起業できる方法」を伝えるものではない。

「起業は難しいもの、簡単に成功しないもの」ということを前提とした上で、それでも、「誰もが破産せずに早めに成功へ至るための、シンプルな準備と段取り」をまとめた本である。

起業を難しくしている背景には以下の3つがあげられる。

・ビジネスには競争がある

・世の中は変化し続ける

・未来は誰にもわからない

過去に稼げていた事例をいくら学んだところで、ビジネスには競争があり、世の中は変化し続ける。

また、コロナショックで多くの飲食店が危機に瀕したように、巨大な市場が急になくなることもある。

しかし、この3つの背景に気づいているのであれば、競争がある前提で、世の中は変化し続ける前提で、さらには未来は誰にもわからない前提で、それでも破産せずに、できる限り早く成功に至る準備をしていけばいいだけだ。

本書では、現実的に起業できるシンプルな準備と段取りをまとめている。

起業するなら、失敗を前提にした準備を

最初に、「なぜ起業に準備が必要なのか」を考えていきたい。

起業活動は、どこまで考え抜いても考えきれないほどの変動要素がたくさんある。

当然ながら、起業するのであれば、考えるべきポイントを押さえた上で立ち上げていくはずだ。

ただそれだけでは足りず、想定し得ないことも、すべてを予見することはできない。

つまり、成功するか失敗するかは、結局やってみないとわからないのだ。

巷には、起業の成功話が溢れていて、どこでも成功者の話ばかりが語られている。

では、そこで語られていることを真似すれば成功できるかというと、そんなことはない。

1ヵ月時期がずれるだけでも前提条件が変わるため、うまくいくかどうかは変わる。

成功した人と失敗した人に、どれだけ大きな違いがあるのかというと、一見ほとんど違いがないケースも多くある。

つまり、事業が成功するか失敗するかは、事前に想定できるような、起業アイデアや事業モデルだけでは決まらないのだ。

だからこそ、大事なのは「失敗を前提とした準備」なのである。

本書では、起業前に取り組みたい「13の準備」をメンタル編、健康編、知識編という3つの観点で紹介している。

本要約では知識編を中心に紹介する。

起業に必要な知識は、たった1つだけ

「利益=売上-コスト」の計算式に含まれる意味を知る

起業家の仕事は、突き詰めると1つに絞られる。

それは、その投資で利益が生まれるかどうかを判断し、「投資の『意思決定』をすること」だ。

何を基準に意思決定するかというと、シンプルに、その投資判断を通じて利益が生まれるかどうか。

起業家は、「利益=売上-コスト」という、この計算式を本当の意味で理解し、深く考えることさえできれば、それ以外の知識は何もいらないのだ。

意思決定の基準は、その投資で利益が生まれるかどうかである。

利益をプラスにするには、売上を上げるか、コストを下げるかしかない。

つまり起業に必要な知識の大枠は、極めてシンプルである。

ただ、難しいポイントは、どの数字をどういじれば、利益が生まれるようになるのか自分で考えだす必要があるということだ。

正しい投資判断をするための6つの鉄則

できる限り正しい投資判断をするためにおさえておきたい「6つの鉄則」は以下の通りだ。

鉄則1.売り上げが上がることが確証されるまで、極力コストをかけない

鉄則2.安易に価格競争で争う戦略を取らない

鉄則3.多くの人が求めている需要に立脚する

鉄則4.新規顧客獲得の仕掛けは必須で用意する

鉄則5.リピート率が担保できる仕組みを構築する

鉄則6.一定の行動量・プロモーション量を担保しない限り、需要の有無や事業の良し悪しは判断できない。

たとえば、鉄則①「売上が上がることが確証されるまで、極力コストをかけない」は、当たり前のことのようだが、現実には多くの方が無駄なコストを使いたがる。

起業家としての投資判断は「お金は使えばなくなる」前提で、お金をかけずに検証する方法を選ぶことが必要なのだ。

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© 音声: VOICEVOX 青山龍星(男性)、VOICEVOX NEO(女性)
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この要約の著者

大学で日本文学を専攻。
卒業後、大手人材派遣会社で独立行政法人の就業サポート業務に従事。
育児中、ベビーマッサージインストラクター、食生活指導士等の資格を取得し、教育系メディアにてwebライターに。
2023年、サマリーオンラインに参画。累計100記事以上の要約記事を制作。
人生に新しい彩りを与える「本」とのコネクト役になれたら嬉しいです。

好きな本
『落梅集(島崎藤村/日本近代文学館)』
『ロラン=マルヴィーダ往復書簡(南大路振一訳/みすず書房)』
『好奇心を天職に変える空想教室(植松努著/サンクチュアリ出版)』

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