【シリコンバレー式 最強の育て方 ―人材マネジメントの新しい常識―】

インフォメーション
題名 | シリコンバレー式 最強の育て方 ―人材マネジメントの新しい常識― |
著者 | 世古詞一 |
出版社 | かんき出版 |
出版日 | 2017年9月 |
価格 | 1,760円(税込) |
月30分の対話で、社員が
自分から動く やる気が続く いきなり辞めない
Google、ヤフーなど業績が伸びている会社では、既に当たり前!
「働きがいのある会社」3年連続1位の
会社で実証した著者のノウハウを公開!
米国のシリコンバレーでは、上司と部下とのコミュニケーションで1on1ミーティングというカルチャーが当たり前になっています。
上司と部下が週に一回、30分~1時間程度「必ず」一対一の面談を行うのです。
自由に話しあうことで、上司が部下の考えや今の状態を把握して関係構築を図っており、マネジャーの重要な役割になっています。
シリコンバレーでは人材が宝です。優秀なエンジニア一人で会社の命運が変わることもあります。
生き馬の目を抜くような世界ですので、会社に得るものがなくなれば優秀な人材はすぐ他社に流れていきます。
〈中略〉
離れていてもコミュニケーションが取れる今の時代だから、ツールを使って最先端のコミュニケーションを使っているシリコンバレーだからこそ、フェイストゥフェイスのコミュニケーションを大切にしています。
ですので、私が現地で取材した中には、1on1の時間を「クオリティータイム(部下にとって高質で貴重な時間)」と言っている企業もありました。
私はこのシリコンバレー式のマネジメント手法が、今まさに日本で必要だと思っています。
〈中略〉
それぞれのマネジャーが持っているブラックボックスの「秘伝」を、私はヒアリングさせてもらい、実際に参加し、時には録音させてもらうなどして多くのケースに触れました。その経験を通して、マネジャーへのアドバイスやコーチングを行い、1on1を改善してまいりました。本書は、そのノウハウをメソッド化した1on1ミーティングの手法についてご紹介しています。―「はじめに」より
引用:かんき出版
ポイント
- 1on1ミーティング(以下1on1)とは、上司と部下による1対1の定期的な対話の時間だ。一般的な面談との大きな違いは「これは部下のための時間」だということだ。
- 世界の最先端の企業が本社を構える米国のシリコンバレーでは、古くから1on1が行われてきた。
- 1on1で話し合うテーマは大きく以下の7つに分類される。①プライベート相互理解②心身の健康チェック③モチベーションアップ④業務・組織課題の改善⑤目標設定/評価⑥能力開発/キャリア支援⑦戦略・方針の伝達
サマリー
なぜ、今1on1ミーティングで人も会社も変わるのか
個人に焦点をあてた「対話」が継続的な結果をもたらす
私は組織人事コンサルタントとして、企業から組織面での課題について解決を依頼される。
組織の課題とは例えば、人が育たない、優秀な人が辞めてしまう、チームに活気がないといった「人」に関することで、問題となっている事象は多岐にわたる。
しかし、これらの問題を突き詰めていくと、実は根本的な原因はたった1つ。
それは「個人に焦点を当てた対話の不足」である。
現状、組織で行われているコミュニケーションは、結果を出すための「情報交換」をしているだけだ。
一方、個人に焦点を当てた対話の目的は、「部下との信頼関係づくり」や「部下の不安の解消」や「部下の心身状態の確認」など、部下自身に関することなのだ。
1on1ミーティングの場ではまさにこの対話が行われる。
1on1ミーティング(以下1on1)とは、上司と部下による1対1の定期的な対話の時間だ。
一般的な面談との大きな違いは「これは部下のための時間」だということだ。
上司は時にカウンセラーのように部下の話を聞き、部下の状況や問題、関心事を把握したり、アドバイスして解決したりする場である。
結果として、部下の気持ちがすっきりしたり、納得感を持ったり、次のチャレンジへ行動していこうとすることが最も重要なことなのだ。
1on1の頻度は最低でも月1回、部下との関係構築ができていないうちは月2回を推奨している。
シリコンバレー企業では1on1ミーティングは常識
世界の最先端の企業が本社を構える米国のシリコンバレーでは、古くから1on1が行われてきた。
一番はじめに1on1を組織戦略の中の重要な位置づけとして行ったのはインテルで、グーグルでは毎週、上司と部下が30分〜1時間の1on1ミーティングを行っている。