【IGPI流 DXのリアル・ノウハウ】
インフォメーション
題名 | IGPI流 DXのリアル・ノウハウ |
著者 | 冨山和彦/望月愛子 |
出版社 | PHP研究所 |
出版日 | 2021年6月29日 |
価格 | 979円(税込) |
昨今話題の「DX」(デジタルトランスフォーメーション)。
しかし、「具体的に何をやったらいいのかわからない」「IT化と何が違うの?」と、いまだ十分に理解できていない人が多いのが現実だ。
しかし、そうした認識のままでいるのは極めて危険だ。
DXとは企業のビジネスモデルの変革まで視野に入れた極めて大きな取り組みであり、これに本気で取り組むことができるかどうかで企業の未来が決まってしまうと言っても過言ではないのだ。
本書は数々の企業のDXを推進してきた現場を知り尽くしたプロが、「DXとは何か」という基本から、改革を進めるための具体的なポイントや人・組織の動かし方を説くもの。
今までの類書にはなかった「リアルすぎる」実践ノウハウを惜しげもなく提供する。
単なる事例集ではない「本当に使えるDX本」がついに誕生。
引用:PHP研究所
ポイント
- DX化により勝手に新しいものが生まれてくることはなく、使う側の主体性が重要である
- データ活用するにも「何のために活用するのか」を事前に明確にせず徒労に終わる事例が多い
- デジタル人材を生かすも殺すも会社の手腕や向き合い方次第である
サマリー
なぜDX化は進まないのか
DXで新規事業という罠
DXの導入を考えている企業の中で、昨今頻繁に起きている勘違いとしては、DXを導入すれば新規事業を容易に創出できるとする考え方がある。
確かにDX化により既存の事業のブラッシュアップが起こり、結果として新規事業の足掛かりになるということはあるかもしれない。
また、DX化によって既存事業の収益性を高めたり、業務を効率化することで資金的にも人的にも新規事業へのリソース投下をより増やすことで、新規事業に注力できる環境を整えることもできるだろう。
しかし、DXの導入によって、勝手に新しいアイディアや新事業などのクリエイティブなものが出てくるわけではないということは念頭に置いておく必要がある。
「こういうことがしたい」という具体的なイメージがあれば、AIはそれにあったものを提供してくれるが、今まで考えていなかったような全く新しいものが勝手に生まれてくるような代物ではない。
重要なことは、それを扱う人間の側には、DXが「何かしてくれる」ではなく、DXを「活用する」「味方に付ける」という主体性を持つことである。