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明け方の若者たち

インフォメーション

題名 明け方の若者たち
著者 カツセマサヒコ
出版社 幻冬舎
出版日 2020年6月
価格 1,540円(税込)

登場人物


 主人公。 勝ち組飲み会で“彼女”と出会う。

・彼女
 勝ち組飲み会で“僕”が出会った少し年上の大学院生。

・古賀尚人
 「僕」が入社した出版社の同期。

あらすじ

※一部、ネタバレを含みます。

※本記事は要約記事ではなく、自身の言葉であらすじ及び感想を書いたものです。

「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?」

「勝ち組飲み会」と称される退屈な飲み会に参加していた大学四年生の“僕”。

偶然その場に参加していた“彼女”から、「携帯をなくしたみたい。番号言うから電話して」と言われ、連絡先を交換した後、「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?」というメールをもらう。

何かビビッときた“僕”はそのメールに返信して飲み会を抜け出す。

ある公園に彼女はいた。

ハイボールを片手に語り合い、別の日には有名ファミレスで潰れるまで飲み明かす。

ここから“僕”は“彼女”の沼にはまっていく。

二人の生活

“彼女”との生活を楽しむ傍ら、印刷会社に就職した“僕”は、思い描いていた未来と現実とのギャップに「こんなハズじゃなかった」と苦悩していた。

そんな“僕”に対して、“彼女”や同僚の古賀は、引っ越しを手伝ってくれたり、一緒に夜中まで飲み明かしてくれたりなど、青春と呼ぶには少し遅い青春を楽しませてくれていた。

しかし、ある日を境に“彼女”からの連絡が途絶えてしまう。

突然訪れた別れ

彼女からの連絡が途絶え、落ち込む“僕”。

古賀はそんな“僕”を励ますが、

「いくら好きでも、相手が既婚者だったら、ハッピーエンドは望めねえよ。」

と、一言だけ言う。

そう、実は“彼女”は既婚者だったのだ。

彼女の秘密

“彼女”に真実を明かされたのは、出会った日の夜の公園だった。

「夫が三年くらい海外出張に行くことになって、実質独身」と彼女は言ったが、片時も左手薬指の指輪は外さなかった。

そもそも、どうして“彼女”は“僕”を選んだのか。

彼女は一言だけ、「横顔が、夫に似ていたから」と告げる。

“僕”にとって、この言葉は人生最大の最悪な言葉になったのは言うまでもない。

苦悩する僕

そのまま別れた“僕”と“彼女”。

どうしたって別れた彼女のことを思い出してしまう“僕”は仕事を休むほど塞ぎ込んでしまう。

古賀はそんな“僕”を引っ張りだし、なんとか普段通りの生活を送らせる。

彼女を忘れようと“僕”はお金とお酒を使って、日々を過ごしていく。

そんな中、勢いで行った風俗で“僕”は今までの思いをすべてぶちまける。

クリスマス前の道玄坂でのその夜が、“僕”の悲しみの底だった。

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