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【人間はどこまで耐えられるのか】

インフォメーション

題名 人間はどこまで耐えられるのか
著者 フランセス・アッシュクロフト/矢羽野 薫
出版社 河出書房新社
出版日 2008年5月
価格 1,100円(税込)

死ぬか生きるかの極限状況を科学する! どのくらい高く登れるか、どのくらい深く潜れるか、暑さと寒さ、速さなど、肉体的な「人間の限界」を著者自身も体を張って果敢に調べ抜いた驚異の生理学。

引用:河出書房新社

ポイント

  • 高度5000メートル以上で生活することは、様々な危険にあふれている。とくに危険なのは、空気中の酸素濃度が下がることで、寒さや脱水症状、強烈な太陽放射も大きな障害となりうる。

  • ダイバーにとって大きな問題は、空気がなくなることだけでなく、水圧が高くなることである。水深200メートルを超えると、人間など陸生動物は高圧性神経症候群になる。

  • 地球上で観測史上、最も寒かったのはマイナス89℃で、1983年7月21日にロシアのウォストーク基地で記録された。

サマリー

はじめに

本書は、極限の環境において人間の生理学的な反応を説明しながら、人間が生き延びる限界を探るものである。

冷蔵庫に閉じ込められたら、氷の下に落ちて動けなくなったら、砂漠に取り残されて水がなくなったら、私たちの体はどうなるのだろうか。

人間生理学の研究は、管理された実験に基づくものであるため、潜在的な危険性は未知数であり、人間が生存できる限界もわからないのである。

実際に極限の地へ、海底や山頂、南極大陸の氷原、さらには宇宙へと、答えを探しに行かなければならないときもある。

生理学は日常生活に当てはまる科学である。

極限状態になったとき生き延びるには「命の理論」である生理学の知識が欠かせないのだ。

どのくらい高く登れるのか

現在、人間が定住している最も高い場所は、アンデスのアウカンキルチャ山にある採鉱の町で、標高5340メートルに達する。

硫黄鉱山は5800メートルの位置にあるのだが、その高度で寝泊りするよりも、毎日460メートル登る方が楽だという。

人間が長期間継続して暮らせる高度は、このあたりが限界だろう。

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