【史上最強の哲学入門】
インフォメーション
題名 | 史上最強の哲学入門 |
著者 | 飲茶 |
出版社 | 河出書房新社 |
出版日 | 2015年11月 |
価格 | 814円(税込) |
最高の真理を求めた男たちの熱き闘い! ソクラテス・デカルト・ニーチェ・サルトル……さらなる高みを目指し、知を闘わせてきた三十一人の哲学者たちの論が激突。まさに「史上最強」の哲学入門書!
引用:河出書房新社
ポイント
- 真理とは何だろう。絶対的究極の真理なんて本当にあるのだろうか。「絶対的真理なんてない!価値なんて人それぞれだ」などと、いきなり身も蓋もない結論である。
- ソクラテスは、「価値なんて人それぞれ」を合言葉に、本当のことを追及しない世の中、見せかけだけの言葉で満足している世の中が許せなかったと同時に、なんとかしたかったのである。
- デカルトといえば「我思う、ゆえに我あり」というフレーズが有名であるが、彼は数学者としても名の知れた人物であった。
サマリー
プロタゴラス・論戦不敗の相対主義者
真理とは何だろう。
絶対的究極の真理なんて本当にあるのだろうか。
「絶対的真理なんてない!価値なんて人それぞれだ」
いきなり身も蓋もない結論である。
こういった絶対的真理を否定し、「人それぞれだ」という考えかたを相対主義と呼ぶ。
実は、人類が初めて真理について哲学し、たどり着いた結論がこの相対主義なのである。
それは遥か昔のこと、人間たちは、身の回りで起きた分からないことを、神話による説明で済ませてきた。
実際のところ、こういった神話は先祖代々ずっと信じられてきたので、疑うことは大変難しかったのである。
だが、やがて人類は「神様への確信」が崩壊する事態に見舞われる。
きっかけとなったのは農耕であった。
これまでの狩猟生活から、安定した大量の食料が確保できる農耕へと移り変わった結果、爆発的に人口が増加し、村から町へ、町から都市へと、ついには都市国家を形成するまでに至ったのだ。
そのとき、神話を信じる人類にとって、驚くべき事実を突きつけられる。
「それぞれの国で神話の内容がすべて違う」
それまで自分たちの国で絶対に正しいとされてきた常識や理論が、ウソの創作物に過ぎなかったことに気づかされたのである。
そんな神話崩壊の時代において、相対主義を代表する哲学者・プロタゴラス(紀元前485年ー紀元前410年)は、「人間は万物の尺度である」と唱えたのだ。
さらにプロタゴラスは、「善意」「美醜」といった概念も、人それぞれであり、決めることはできないと主張した。
それらの概念は、人間が自分の価値観で勝手に決めたことにすぎないからである。
「価値観なんて人それぞれだ」という相対主義的な考え方が、もう二千年以上も前から人類に存在していたとは驚くべきことであろう。