【一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全】
インフォメーション
題名 | 一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全 |
著者 | ジュリー・スミス 著 野中 香方子 訳 |
出版社 | 河出書房新社 |
出版日 | 2023年2月 |
価格 | 2,002円(税込) |
世界37か国刊行のベストセラー! 全英で大人気の心理学者・臨床心理士によるセルフケアガイド。気分の上下、不安、ストレス、やる気……日々のメンタルを整える簡単で実用的な方法を全網羅。
引用:河出書房新社
ポイント
- 気分の落ち込みの原因は、常に脳にあるわけではない。脳は、体からの情報、五感からの情報、行動や考えなどと、過去にどう感じたかという記憶をつなぎ合わせて、どう対処すればいいかを推測する。気分の落ち込みを理解するための最初の一歩は、経験の各側面を認識することだ。
- 不安を感じるときの安全行動は、将来の不安を解消するのには役立たない。何かについて不安を感じたくなければ、できるだけ頻繁にそれを行えばよい。
- ストレスは、必ず害をもたらすものではなく、常に排除しなければならないわけでもない。状況によっては、ストレス反応を「役に立つ強み」と捉えることも必要だ。
サマリー
気分が落ち込むとき
気分について、まず知っておきたいこと
誰にでも、気分が落ち込む日はある。
気分の落ち込みを脳の欠陥と見なす人は、それを変えることはできないと思い込み、隠そうとする。
しかし、原因が常に脳にあるわけではない。
呼吸、血圧、ホルモンといった体からの情報、見たり聞いたりといった五感からの情報、行動や考え―脳はこれらの情報と、過去に同じような状況でどう感じたかという記憶をつなぎ合わせて、どう対処すればいいかを推測する。
気分の落ち込みを理解するための最初の一歩は、経験の各側面を認識することだ。
思考バイアスに気づく練習を
気分が落ち込んでいるときには、思考バイアスが起きやすい。
たとえば、「友だちが変な目で見るので、自分は嫌われているにちがいない」と決めつけたり、一つの失敗のせいで何もかもがうまくいかないと見なしたり、自分のルールを他の人が守らないと怒ったり傷ついたりする。
どんなバイアスがかかっているのかを知れば、自分の反応をコントロールすることはできる。
そのためにはまず、バイアスが現われたときに、それに気づく必要がある。
思考バイアスに陥っていると思えるときに、思考、感情、身体的感覚を書き出そう。
その際には、「わたしはこのような感覚に気づいている」というように、客観的な視点に立った表現を用いよう。
そうすれば、思考や感覚から一歩離れて、それらが絶対的な真実ではなく、自分に押し寄せてきた経験として見ることができる。