【怠けてなんかない! セカンドシーズンあきらめない―読む・書く・記憶するのが苦手なLDの人たちの学び方・働き方】
インフォメーション
題名 | 怠けてなんかない! セカンドシーズンあきらめない―読む・書く・記憶するのが苦手なLDの人たちの学び方・働き方 |
著者 | 品川裕香 |
出版社 | 岩崎書店 |
出版日 | 2010年4月15日 |
価格 | 1430円(税込) |
前作『怠けてなんかない!』から7年。第二弾は成人した青年の足跡を追い、何ができて、何ができないのか、それをどう工夫し、克服してきたのか、就職はどうしたのかを探る。
引用:岩崎書店
ポイント
- 本書では、ディスレクシアの人たちがどうやって生きのびてきたかを中心に、どういう指導や支援に助けられたか、就労の場面では何を求めているのかなどを聞いた。
- 成人になってからディスレクシアとわかった人にとって、外部脳の効果は、それまでの息苦しさ、生きづらさを多少なりとも和らげるきっかけになりうると確信する。
- 今を生きる私たちが”あきらめない”ことが、明日を生きる子どもたちの権利を保障し、将来を生き抜く力を育む土台を作るのだ。
サマリー
はじめに
ディスレクシアとは、知的に能力に問題がなく、聴力・視力の機能も正常なのに、‟字”という記号と言葉の‟音”が結びつきにくいことが原因で、読み書きが困難になる状態で、LD(学習障害)の中核症状と言われている。
2003年に本書の前作となる『怠けてなんかない!ディスレクシア〜読む書く記憶するが困難なLDの子どもたち』を発表してから7年。
2010年2月の今、アスペルガー症候群やADHDに比べ、LD/ディスレクシア児・者についての理解・啓発や指導・支援はまだまだ不十分だと言わざるを得ない。
本書では、ディスレクシアの人たちがどうやって生きのびてきたかを中心に、どういう指導や支援に助けられたか、就労の場面では何を求めているのかなどを聞いた。
本書にあることが全てではないが、彼らの知恵と経験は、これからわが国でもっと推進していかなければいけないディスレクシアの理解・啓発に必要不可欠なものだと確信している。
教育権は憲法によって保障された、すべての子どもに与えられた権利だ。
僕だって私だって、やればできる!
そんな達成感の積み重ねが、「努力すれば結果は変えることができる」という思いにつながり、ディスレクシアの人たちが社会を生き抜く支えになる。
このことを先に生まれた人間は忘れてはならないと思う。