【ある男】
インフォメーション
題名 | ある男 |
著者 | 平野 啓一郎 |
出版社 | 文藝春秋 |
出版日 | 2018年9月 |
価格 | 1,430円(税込) |
登場人物
・城戸章良(きどあきら)
弁護士。里枝から亡くなった夫についての調査を依頼される。
・谷口里枝(たにぐちりえ)
城戸が担当した元依頼者。亡くなった夫である「谷口大祐」の身辺調査を城戸に依頼する。
・谷口大祐(たにぐちだいすけ)
里枝の再婚相手。仕事中に事故死する。調査中は大祐ではなくXとする。
あらすじ
※一部、ネタバレを含みます。
※本記事は要約記事ではなく、自身の言葉であらすじ及び感想を書いたものです。
死んだ夫
ある日、弁護士の城戸は、元依頼者である谷口里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
その男とは里枝の再婚相手であり、事故で亡くなったというのだが、おかしなことに、夫だと思っていたその男は「谷口大祐」ではなかったのだという。
谷口大祐
里枝は、次男を脳腫瘍で失い、それをきっかけに夫と別れた過去がある。
離婚後は実家の宮崎県で谷口大祐と再婚し、新しく生まれた女の子も含めた4人家族で幸せに暮らしていたのだが、ある日突然、大祐が事故で命を落とす。
そして、線香をあげに来た谷口大祐の兄に遺影を見せたところ、「これは大祐じゃない」と言われたのだった。
Xの手がかり
城戸は大祐になりすました「X」が一体誰なのか、本物の大祐はどこにいるのかを調査。
そして、その調査の中で「戸籍交換」というキーワードが浮上する。
城戸は戸籍交換を仲介した、小三浦(おみうら)という男にたどり着き、詳細を問いただすも、のらりくらりと交わされ、思わず苛立ちを見せる。
Xの正体
城戸は調査の一環で訪れた、死刑囚が描いた絵の展覧会で、気になる絵を見つける。
その絵は、「小林兼吉」という一家惨殺放火事件を起こした犯人のもので、顔が「X」にそっくりだったのだ。